Babysteps

29才の高校教師です。学校、教育、高校野球について日々の思いを書きます。

「役に立つ」から「意味がある」へ〜価値あるものは時代とともに変わっていく

こんばんは、フサイチです。

 

今日は「」というテーマで書きます。

今、「役に立つ」モノの価値が急激に下がっていると言われています。

たしかに今までは便利で「役に立つ」モノが求められてきました。

 

道で急に喉が乾いても大丈夫なように自動販売機が生まれたり、

暑さや寒さから逃れるためエアコンが生まれたり、

いつでも友達と繋がっていられるようにSNSが生まれたり。

 

人々の問題を解決する「役に立つ」モノが次々に普及していきます。

逆に言うと、売り手は何が「役に立つ」のかの正解を探していました。

 

「役に立つ」モノが世の中に満ち溢れ、

いま私たちの生活に問題はありません。

若者たちも、望む多くは手に入ります。

また、スマートフォンの普及により多くの娯楽が身近になりました。

そこそこの楽しみもあり、何不自由ない生活を送れています。

彼らは「さとり世代」ともよばれ、自分にも他人にも多くを望みません。

 

「ありのままで十分」「今のままで十分」

 

自分に対して、そして社会に対して「まあこんなもんだろ」と。

 

「役に立つ」モノが溢れて、問題なく生きられる社会です。

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一方で、今本当に必要なのは、「意味がある」モノです。

SNSが「役に立つ」のはわかっている、

じゃあそのSNSは誰が、何のために、

誰のために、どういう想いを込めて作ったのか。

という、モノの「意味」に人々は共感し感動します。

モノ自体ではなくストーリーで価値が決まる

 

「意味がある」ものに、人々が投資し始める時代です。

西野亮廣さんはよく、

「店検索」から「人検索」の時代になるとおっしゃいます。

美容院などでは、クオリティーの差はほぼなくなっている。

これからは、クオリティーで店を選ぶのではなく、

「あの人がやっているから、あの店で髪を切ってもらおう」というように、

人で選ぶ時代になると。

「人とのつながり」という「意味」に価値が生まています。

 

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「意味」を生み出せる人間が、価値を生み出す時代になったと思います。

国語教師としては、

ものづくりでもアートでも、

思いを込めて生み出したものの「意味」を表現し、価値をつけるのは言葉です。

 

「こんな人に助けてもらって、こんな思いをして作った」

 

人に感動してもらえる言葉、共感してもらえる構成、

「ストーリーを紡ぐ力」を鍛えないと、

価値を生み出せる人間が育たないと考えています。

「役に立つ」モノから「意味がある」モノに価値がある時代だから、

人々が求めるストーリーを紡げるような、言葉の力を育てる。

そんな役割を担っています。