Babysteps

29才の高校教師です。学校、教育、高校野球について日々の思いを書きます。

これぞエース〜吉田輝星の「かっこよさ」とは

こんばんは、フサイチです。

コロナウイルスが猛威を奮っていて、

東京でも1日に40人以上が感染しているみたいですね。

 

さて、今日は「これぞエース〜吉田輝星のかっこよさ」と言うテーマで、

話したいと思います。

高校野球では2019年11月29日に、

2020年選抜大会以降の球数制限の導入が決定されました。

 

そもそも球数制限の議論は、2013年の選抜大会において、

済美高校の安楽投手(現楽天、当時2年生)が、

大会を通じて772球を投じたことが始まりでした。

そして、制限導入の決定的な要因となったのが、

2019年夏の地方予選における、大船渡高校の佐々木郎希投手の登板回避問題です。

 将来を見越して甲子園出場をかけた地方予選の決勝で、

彼を登板させなかったことが、大きな社会問題となりました。

 

さて、そんな中で今回は、吉田輝星投手です。

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共同通信社より転載)


彼が、いかにかっこいい高校球児だったか、紹介していきたいと思います。

2018年の夏の甲子園金足農業は準優勝を果たしました。

公立の農業高校であり、全員が地元出身であり、

「金農旋風」として話題となりました。

3回戦以降の対戦相手と、その劇的な試合展開が、

見ている人の心を打ちました。

 

3回戦、対横浜高校戦の高橋選手の逆転3ラン

準々決勝、対近江高校戦の齋藤選手の逆転サヨナラ2ランスクイズ

準決勝、対日大三高戦の相手の猛追と吉田選手の熱投

 

思い出すたびに興奮が蘇ってきますが、その中心となったのが

勝戦の中盤まで一人で投げ抜いた吉田輝星投手です。

劇的な逆転劇を起こしたのは、吉田投手の投球によるものでした。



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共同通信より転載)

 彼の魅力は、まずなんといってもストレートです。

いわゆるキレのあるストレートで、糸を引くような速球。

変化球も豊富です。

スライダー、カットボールツーシーム、カーブ、スプリットなど、

多彩な変化球を操ります。

しかし、投手としてはやはりストレート。

気迫をこめて、全力で投げ込むストレートを見て、

「かっこいい」と思わずにはいられません。

 

そして、なんといっても彼の一番の魅力が「マウンド度胸」です。

投げっぷりがとにかくいい。

味方がミスをしても、何事もなかったかのようにマウンドに戻る姿勢。

バッターとの勝負を楽しむような笑み。

ピンチや終盤に見せるギアチェンジ。

打者を三振に取ったときに見せるガッツポーズや雄叫び。

まさに、「これぞエース」です。

周りの視線を釘付けにし、球場全体が自然と彼を見ている。

テレビ画面の前で、誰もが吉田輝星が映るのを待っている。

そんな存在です。

 

クールに見えて、気迫を全面に出して相手に向かっていく。

見るからにやんちゃそうで、勝負を心から楽しんでいるかのように笑う。

そのような「若さ」やどことない「子どもっぽさ」があり、

でも力尽きるまで全力で戦う。

それが、見ている人の心を打つ「高校野球のかっこよさ」なんでしょうか。

吉田輝星は魅力がいっぱいに詰まった、奇跡のような男です。

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共同通信社より転載)