ジョクロックの力〜智弁和歌山の「かっこよさ」とは
こんにちは、フサイチです。
昨日は吉田輝星投手「かっこよさ」を紹介しました。
いろんな方に見ていただけて嬉しいです。
高校野球について、
「かっこいい」と思ってもらえる方が増えるといいなと思い、
このブログを書いてます。
今日は、「ジョックロックの力〜智弁和歌山のかっこよさとは」
というテーマで書こうと思います。
コロナウイルスの影響で、今回の春の選抜甲子園は中止となってしまいました。
しかし、この選抜を含め6期連続で甲子園に出場している、
関西の強豪校といえば、智弁和歌山高校です。
智弁和歌山高校といえば、名なんといっても高嶋仁元監督の印象が強いです。
甲子園通算68勝の、「甲子園史上最も勝った監督」です。
今は教え子で元阪神タイガースの中谷仁監督が指揮をとっています。
彼も就任した直後の2018年秋に、
当時日本一の大阪桐蔭高校を関西大会で破り、連続甲子園出場を6期に伸ばすなど、
その手腕を遺憾なく発揮しています。
さらに智弁和歌山といえば、相手を圧倒する応援が有名ですね。
特にチャンステーマである「ジョックロック」が流れると、
打線が爆発することから、この曲は「魔曲」と呼ばれています。
近年では2018年春の選抜甲子園において、準優勝を果たしています。
特に準々決勝の対創成館(長崎)戦は、死闘となりました。
2点ビハインドの9回二死から怒涛の猛追、
エース平田選手のタイムリーで同点に追いつき、
延長10回、2年生黒川選手(現楽天)の逆転サヨナラタイムリー、
11-10で勝利します。
続く準決勝の対東海大相模(神奈川)戦も
5点ビハインドを7、8回で追いつき、
延長10回に勝ち越し、12−10で逆転勝ち。
強力打線に「ジョックロック」の力も加わり、
全国の野球ファンを熱狂させました。
2019年の夏の甲子園は3回戦で、
その年の準優勝校である奥川投手を擁する星稜(石川)に敗れますが、
ドラマチックな熱戦の数々に心を打たれました。
2回戦の対明徳義塾(高知)戦は、高校野球を代表する名門校同士の対戦でした。
その期待を裏切らない手に汗握る好ゲームとなります。
0−1、智弁和歌山1点ビハインドの7回、
キャプテン黒川選手のタイムリーで同点に追いつくと、
続く細川選手、根来選手、東妻選手(現DeNA)が立て続けに本塁打、
大会タイ記録となる1イニング3本塁打で7−1で劇的に勝利します。
続く星稜戦は両者譲らず延長タイブレークとなります。
無死一、二塁からスタートする13回表、
奥川投手を相手にバントを決めることができず、
智弁和歌山は無得点に終わります。
勝負あったかと思われた13回裏ですが、
ここで智弁和歌山も統率のとれたバントシフトで相手のバントを許さず、
失点を防ぎます。
延長14回表にもバントを決められず無得点となり、
その裏にサヨナラホームランにより敗れるのですが、
両チームの「バントさえ決まらない鉄壁の守備」に勝利への執念を見ました。
智弁和歌山の一番の魅力は「勝利への執念」です。
彼らほど「勝ちたい」と思い、その気迫を全面に出しプレーできるチームは、
他にありません。
だからこそ、ビハインドで終盤を迎えても、
むしろこの状況を待っていたかのように、
全員が自らを、そしてチームを鼓舞します。
「ジョックロック」の力も借りて。
そんな彼らを見て、我々は感動で心が震えるんです。
死ぬ気で練習に打ち込み自分たちを追い込んだ「自信」、
ケンカ上等と言わんばかりの「負けん気の強さ」、
「無気力」「おとなしい」と言われる現代の高校生ですが、
周りの人の心を打つ「かっこいい」とは、
智弁和歌山のように、必死に、命懸けで、
勝とうとしている、
そんな姿なのではないでしょうか。