野球の指導者はもういらない?
こんばんは、フサイチです。
一斉休校中ですので、部活がありません。
野球のない土日は、変に暇です。
こんな日は、YouTubeで野球の勉強をしようと思い、
「投手」「バッティング」など、検索してみます。
すると、野球関係のユーチューバーの動画が多くヒットします。
「打率の上げ方」「肩の故障の防ぎ方」などを解説した動画です。
その動画を見てみると、どれもものすごく参考になるものばかりです。
「それは知らなかった」
「なるほど、そういう考え方があるのか」
と思うものばかりで、本当に驚かされます。
彼らは、子どもに教える専門家ではありません。
(中には専門の方もいらっしゃいますが)
ですが、私たちの知らない、技術についての知識を知っており、
それをわかりやすく解説しています。
それを見ながら、
「野球の指導者はもういらないんじゃないか」と思いました。
この動画を見せれば、選手には伝わるわけです。
今日はこのことについて、少し考えてみます。
私たち高校野球の指導者は経験がモノを言います。
指導を重ねると、
「こう教えれば、選手はこう成長する」
というのが、見えてくるとよく言われます。
「10000本振るごとに、打率が1厘上がる」
「毎日50本ポール間ダッシュをやれば、一冬で球速は10キロ上がる」
ベテラン指導者のこのような今までの経験に沿った指導を信じて、
選手たちはついていきます。
しかし、このようなベテラン指導者の経験に沿った指導力、
現代においては相対的に低下しているように思えてなりません。
「なぜその本数で球速が上がるか、根拠がわからない」
「YouTubeの動画の方が説明がわかりやすくて、信用できそうだ」
経験から練習を課す指導者の指導よりも、
根拠と盤石な説明によるユーチューバの方が、
子どもたちにとっては信頼できるんです。
野球の専門家である指導者の経験や知識が、
相対的に平凡になりつつある、
そう思います。
では、高校野球の指導者はもういらないのか。
やはりそうではないと思います。
先ほども述べたように、
「こう教えれば、こう育つ」
という経験の積み重ねは、私たち指導者の貴重な財産です。
その経験則があるからこそ、選手も安心して野球ができる部分もある。
今の情報が溢れている社会は、
我々指導者の学びの場が溢れているということでもあります。
今まで経験に頼って教えてきたことに、
彼らのような根拠や分かりやすい説明を組み合わせて教えていく。
私たち指導者も、日々アップデートされていかなければならないと痛感します。
研究が進み、新しい知識や戦略が増えていきます。
指導者の学び続ける姿勢が、高校野球の発展につながるので、
私も学び続けます。