Babysteps

29才の高校教師です。学校、教育、高校野球について日々の思いを書きます。

「先生」としての卒業式

こんばんは、フサイチです。

 

朝起きて、いつものように準備をして。

でも、いつもと少し違って、なんとなく緊張します。

 

今日は私の勤務校の卒業式でした。

 

私が勤務する高校はクラス替えがなく、三年間ずっと同じクラスです。

そして、三年間担任が変わりません。

そして、今日卒業するのは

私が教師になって初めての担任、初めて持ったクラスの生徒です。

三年間ずっと一緒に過ごした35人です。

 

卒業式はコロナウイルスの影響を考慮し、卒業生と教員のみで行われました。

来賓も保護者もいないので、緊張感がなくなるかもしれないと思いましたが、

それでも卒業式、粛々と進みます。

 

式は30分程度で終わり、写真撮影等をこなし教室に戻ります。

最後のホームルーム。

普段、嫌々話を聞いている生徒たちも今日は静かに、私が話し始めるのを待っていました。

 

今まで当たり前に過ごしてきた毎日が明日から無くなるなんて、不思議だね。

なんてことを言ったんですが、いろんな感情が混ざってうまく話せません。

 

それでもなんとか持ち直して、

過去にした失敗なんて笑い話にできるんだから、失敗を恐れず挑戦してほしい。

一番伝えたかったことを伝えました。

 

教師として、生徒の卒業をどう思うのかなってずっと疑問でした。

自分は高校生だった頃は、卒業おめでとうって周りに言われても、

大切な場所、大切な時間、大切な友達、大切な先生と別れるのが寂しくて、

全て無くなる気がして、心が痛みました。

 

送られる立場から、送る立場になったとき、どんなことを思うんだろう。

高校生の頃から思っていた疑問の答えが、今日わかりました。

 

心が痛い。

笑顔で送りたいのに、応援しているのに、思うことは高校生の私と同じでした。

 

でも、ひとつだけ違ったことがあります。

それは、残るものがあると知っていることです。

私たちが過ごした毎日は、これからの私たちを支えていくと、私は知っています。

だから、寂しくない。

私たちは、前だけを見て挑戦し続けよう。

 

そんな私の思い、

 

伝えられたらかっこよかったのですが、

そこまで頭は回りませんでした。笑

 

いつも、伝えたいことの一割も言葉にできていないと思います。

それでも、三年間一緒にいた彼らには私の思いはきっと伝わっている、そう思います。

 

いつかきっと、

「俺が高校の頃、この先生に教わってたんだよ」って、

自慢できるような、教師になる。

前だけを見て、私たちは挑戦し続けます。