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29才の高校教師です。学校、教育、高校野球について日々の思いを書きます。

学級という組織の特性

こんばんは、フサイチです。

昨日言われたことではあるんですが、

来年度も担任(1学年)をやることになりました。

 

担任明けてまた担任。

また急いで準備しないといけないです。

さて、今日は近年注目されているGoogleの組織論を参考に、

「学級という組織の特性」というテーマで書きます。

 

 

企業の組織論を参考にするのですが、

まず、前提としての話をさせてください。

 

私たち教員が組織としてクラスを捉えたときに、

どうしても避けては通れない問題があります。

それは、クラスが「同一の目標に向かうための集団」ではないということです。

企業の組織論をそのまま応用できない理由がここにあります。

端的にいうと、学級は「寄せ集め」の集団ですよね。

 

高校には入学試験があります。

しかし、その選考過程は各学校の指針への適正ではありませんよね。

「うちの学校に合わないから不合格」

「うちの学校のビジョンと違う考えの持ち主だから不合格」

これでは確実にクレームがきます。

入学者選抜の過程で評価されるものは、「適正」ではなく「学力」なんです。

 

その結果で、一定の学力層の生徒が集められます。

クラスという空間は、

そんな一定の学力層の生徒がランダムに割り当てられた集団です。

そこで、組織としての一番の障害は、

「一人一人のビジョンの振れ幅の大きさ」です。

 

「文系大学に行って、弁護士になりたい」

「専門学校で美容の勉強をしたい」

Youtubeで稼げるから進学はしない」

 

高校は生産や創造といった「社会的価値の創出」のための組織ではありません。

強いて言うのであれば、「自己可能性の探究」を目指す組織です。

だから、

「協力して一つのものを作り上げる」のではなく、

「それぞれのベストな道を模索する」ためにあるのです。

つまり、企業と学校は組織の形がまったく異なるのです。

 

私たち教師が組織論を学ぶ際には、

この前提をまず踏まえる必要があります。

その上で、

Googleでは、「チームのパフォーマンスを高めるマネージャーは、

メンバーの心理的安全性を高める工夫をしている」といいます。

心理的安全性」とは、「メンバーの一人一人が安心して、

自分らしくそのチームで目標に向かい働けること」です。

 

では、これをクラス、教師、生徒に置き換えるとどうなるでしょう。

「クラスのパフォーマンスを高める教師は、

生徒が安心して自分らしく目標に向かい努力できるような

クラスを作る工夫をしている」となります。

一人一人が、自分の目標に向かい、

安心して努力できる環境づくりですね。

 

では、いかに環境をつくるか。

というところから、次回お話ししたいと思います。笑

ほぼ前提の話で終わってしまい、ごめんなさい。

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