黒川史陽のかっこよさ〜猛獣のような気迫の勝負師
こんばんは、フサイチです。
最近BS放送で、今までの甲子園の伝説の名勝負が再放送されています。
どれも興奮するものばかりでした!
またこのブログでも取り上げるかもしれません。
さて、今日は智弁和歌山のキャプテン、
黒川史陽選手について書きたいと思います。
彼は5期連続で甲子園に出場しました。
これは、一年夏、二年春夏、三年春夏と、
出場できる甲子園に全て出場したということになります。
2019年ドラフト会議で、楽天に2位指名を受けた逸材、
黒川選手の魅力を見ていきます。
1、勝負師・黒川史陽
黒川史陽は一年春から強豪、智弁和歌山のサードを任されたゴールデンルーキーです。
黒川が甲子園に初めて出場したのは、一年の夏です。
一年から主軸、3番サードを任されますが、チームは初戦で敗れます。
黒川自身は1安打でした。
黒川が全国区となったのは、二年春のセンバツ甲子園でした。
この大会で黒川は驚異的な活躍を見せます。
黒川は6番セカンドとして、決勝を含めた全5試合に出場しました。
6番という打順は、一年で打っていた3番より下位になります。
しかし、この6番は智弁和歌山が最も重視している打順です。
これは高嶋監督自身が、
「1番勝負強い、ホームランを打てる打者を6番に置く」
と起用について述べています。
まずその期待に答えたのが、準々決勝の創生館戦です。
2回に回ってきた第一打席で、レフトスタンドへ豪快なホームランを放ちます。
そして、最大の見せ場は1点ビハインドの延長10回でした。
二死一、二塁の場面で6番黒川に打順が回ります。
あと一人、あと一球で敗戦のところ、4球目を捉え、
さらに続く準決勝の東海大相模戦でも勝負強い打撃を見せます。
この試合でも3安打の活躍を見せますが、見せ場は8回です。
智弁和歌山は5点あったビハインドを2点差まで縮めた8回表、
二死満塁で打席が回ってきます。
ここで、初球をセンター前に同点となる2点タイムリーを放ちました。
さらに延長10回にもタイムリーを放ち、3打点の大活躍を見せます。
このセンバツは7打点、持ち前の気持ちの強さ、
まさに勝負師、そのバットでチームを決勝に導きました。
2、キャプテンの重圧
夏も甲子園に出るも初戦敗退、黒川は新チームのキャプテンとなります。
センバツではベスト8、主将としては好成績を残し、
最後の夏を迎えます。
最後の夏の甲子園は初戦からブレーキとなります。
主将としての責任感からか、初戦はノーヒット。
二回戦は明徳義塾との強豪校対決となります。
この試合は終盤まで1−0の行き詰まる投手戦となります。
1点ビハインドの7回無死一三塁、黒川に打順が回ってきます。
いまだ固さが取れず、ここまで3打席でノーヒットでした。
黒川は相手が一球投げるごとに雄叫びをあげ、自分を鼓舞します。
並々ならぬ気迫で、この打席に立っているのが伝わります。
最後は相手の新地投手の外角球に必死に手を伸ばし、
ショート強襲の内野安打、同点タイムリーを放ちます。
その後の3ホームランは別の記事で取り上げた通りです。
キャプテンとして、執念の一打を放ちました。
3、黒川史陽という男
キャプテンとしての黒川選手は、非常に厳しかったそうです。
強烈なキャプテンシーを持ち、周りをグイグイ引っ張っていく反面、
強豪智弁和歌山といえど、周りとの意識の差はあったようで、
特にエースの池田投手とは、
エースとキャプテンゆえの言い争いもありました。
このように、誰よりも勝ちたいという思い、
キャプテンの責任感ゆえに苦悩することが多かったようです。
そして、この黒川選手は優れた人間力も併せ持っています。
印象的なのは最後の夏、3回戦の星稜戦での出来事です。
延長になり、相手の奥川投手は疲弊し、足をつっていました。
その敵である奥川投手に対し、サプリを持っていくシーンがありました。
「自分も足をつることが多かったので、あげた。
奥川とちゃんと勝負して勝つことが目的だった」
と試合後にコメントを残していました。
このように相手のコンディションでさえ気にかける、
人間的な魅力に溢れた選手です。
打席で醸し出す、スラッガー特有の威圧感。
猛獣のような気迫の勝負師、黒川史陽。
かっこよすぎます。
楽天での活躍に期待です。